そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば、クルマを手放す際、カーナビを取り外したら査定額へどう影響するかが分かります。
クルマを売る際は、できるだけ高く買い取ってもらいたいもの。
カーナビやオーディオなど、さまざまなオプションパーツを取り付けている場合は、取り外して別々に売却した方が高く売れるのではないかと考える人も多いのではないでしょうか。
特にカーナビは、高性能な社外品になると、新品価格で20万円以上する商品もあります。
また、カーナビには走行軌跡や登録地を含め、さまざまな個人情報が保存されているアイテム。
個人情報が漏れるのを防ぐため、カーナビを取り外して売却したいという人もいると思います。
でも、基本的にカーナビは取り付けたまま買取査定に出した方が、得する場合がほとんどです。
今回は、クルマを売却する際のカーナビの取り扱いについて詳しく解説します。
カーナビは買取査定で高評価される
クルマを売却する際、カーナビが付いているとプラス査定される傾向があります。
中古車の買取価格は、それぞれの買取業者が勝手に設定しているわけではありません。
買取価格の基準となっているのは、日本自動車査定協会が設定している「中古自動車査定基準及び細則」です。
多くの買取業者は、この査定基準を参考に独自の買取価格を設定しています。
「中古自動車査定基準及び細則」の中には、カーナビの評価についても明記されています。
ナビゲーションシステム・オーディオ類の評価
ナビゲーションシステム・オーディオ類の評価は、市場変動が著しいことから加減点点数等については、価格ガイドブック及び協会ホームページに掲載する。
下表は、参考値である。
1）ナビゲーションシステムの評価（オーディオ類の評価を含む）
全車種・全クラス共通
機種/年もの 当・1年 2・3年 4・5年 6年 ナビゲーションシステム 60 40 30 20 ツインモニター（1台分） 30 20 10 5 カメラ類（1台分） 10 10 10 5
査定では、1点は1000円として加点されます。
故障していたり欠品していると、加点はされません。
また、外付けタイプのカーナビは、評価の対象外とされています。
どんなカーナビが高く評価されるのか
カーナビが標準装備ではなかった頃は、カーナビ付きのクルマはプラス査定となる場合が多くありました。
でも、最近はカーナビが標準装備となっている上、スマホを使えば簡単にカーナビの代用ができます。
そのため、中古車の買取査定では、カーナビが付いているかどうかはあまり重要視されなくなってきました。
そうは言っても、次のようなカーナビが搭載されているクルマは、プラス査定となる傾向があります。
- 最新のカーナビを搭載している
- 高性能のカーナビを搭載している
- メーカーオプションのカーナビを搭載している
最新のカーナビを搭載していれば、買取査定でプラス評価されやすい
カーナビは、どんどん進化しています。
以前は地図データがDVDに保存されていましたが、その後HDD、SSDへと記憶媒体が変化してきました。
さら、DVDやHDDを記憶媒体とするカーナビは、今は非常に少なくなりました。
最近は、SDメモリーカードやSSDといったフラッシュメモリーが主流になってきています。
これらのカーナビは、振動などの衝撃に強く、処理速度が速いのが特徴です。
ちなみに、カーナビの地図データは、お金をかけて更新する必要があります。
そのため、最新のカーナビを搭載しているクルマであれば、買取査定でプラス査定となりやすい傾向にあります。
高性能のカーナビを搭載していれば、買取査定でプラス評価されやすい
道路の状況や渋滞情報をリアルタイムで教えてくれる「VICS WIDE」機能や、音声認識に対応したカーナビなど、高性能なカーナビは豊富にあります。
また、スマホを利用して音楽を聴いたり、運転中にハンズフリーで通話できるBluetooth対応のカーナビも人気。
こうしたさまざまな機能が搭載されたカーナビは、買取査定でプラス査定となりやすい傾向があります。
メーカーオプションのカーナビを搭載していれば、買取査定でプラス評価されやすい
カーナビには、メーカーが販売している「純正品」と、カーナビメーカーが販売している「社外品」の2種類があります。
取り付けられているカーナビが、純正品でも社外品でも査定額はさほど変わりません。
でも、純正品のカーナビには
- メーカーオプションのカーナビ
- ディーラーオプションのカーナビ
の2種類があります。
メーカーオプションのカーナビは、新車を購入するときにしか取り付けられないので、買取査定でプラス査定となりやすい傾向にあります。
その理由は、車種に合わせて設計されているため、インテリアとの統一感があるから。
また、ステアリングに搭載されたスイッチで操作できたりと、使いやすいのも特徴です。
メーカーオプションのカーナビが搭載されている場合、状態によってはプラス査定となる場合があります。
カーナビを取り外さない方が良い理由
- 最新のカーナビ
- 高性能のカーナビ
- メーカーオプションのカーナビ
こうしたカーナビが搭載されている場合は、敢えて取り外さずにそのまま売却した方が、プラス査定となる可能性があります。
反対に、
- 5年以上前のカーナビ
- 社外品のカーナビ
- 外付けのカーナビ
が搭載されている場合は、査定でプラス評価される可能性は少ないかもしれません。
それでも、取り外さずそのままの状態で売却する方が良いと考えられます。
壊れたり傷ついたりする可能性がある
カーナビは精密機器です。
振動などの衝撃や、熱にも強く設計されてはいますが、精密機器である以上、壊れる可能性はあります。
カーナビを取り外す際、断線したり衝撃で壊れてしまうことがあるかもしれません。
また、無理して取り外そうとすると、クルマの内装を傷つけてしまう可能性があります。
カーナビを取り外そうと思ったら、ダッシュボードのパネル類を外さなければなりません。
パネルの取り外しは素人には難しいため、プロの業者に依頼するのがおすすめ。
たとえプロの業者に依頼したとしても、キズが付かないとは限りません。
内装に目立つキズが付いてしまうと、それだけ査定額が減額されてしまいます。
取り外しには費用がかかる
プロの業者にカーナビの取り外しを依頼する場合、費用がかかってしまいます。
業者によって工賃は違いますが、取り外しが簡単なものでも5000円以上、難しいもので3万円以上かかる場合があります。
本体が壊れたり、内装にキズが付くリスクを考えると、高い工賃を支払って取り外すメリットは少ないと言えるでしょう。
取り外しても売却できるとは限らない
取り外したカーナビを売却しようとしても、古い機種だと買い取ってもらえない場合があります。
販売から5年以上経っているカーナビだと、たとえ買い取ってもらえたとしても数千円にしかならない場合もあります。
わざわざ高い工賃を払って取り外しても、売れなければ損をするだけ。
最新の高性能カーナビであれば、中古パーツ店で高値で買い取ってもらえるかもしれませんが、幾らで売れるか分からないのに、大きなリスクを冒すのは賢い選択とは言えません。
カーナビ付きのクルマを高く売る方法
初期化とメンテナンス
発売から5年以上経っているカーナビであっても、取り外さずに売却するのがおすすめです。
無理して取り外すと、故障したり内装がキズついてしまうリスクがあります。
なお、中古車買取店などにクルマを持参する前に、カーナビは初期化しておくのがおすすめ。
カーナビに入力されている検索履歴や登録住所などは、買取後に消去してもらえますが、自分で初期化しておいた方が安心です。
ほかにも、タッチパネルは指紋などで汚れやすいので、キレイに拭いておけば印象は良くなります。
取扱説明書やケーブル類などがあれば、全て揃えておきましょう。
下取りではなく買取
「下取り」とは、ディーラーなどで新しくクルマを購入する際、それまで乗っていたクルマを引き取ってもらうこと。
下取りしてもらおうと思ったら、新しくクルマを購入する店にしか依頼できません。
クルマの購入と下取りは、セットになっています。
下取りは、あくまでも「販売サービスの一環」として提供されているものなので、「買取」と比べるとどうしても査定額が低くなる傾向にあります。
また、ディーラーに下取りに出す場合、カーナビはメーカーオプションの純正カーナビ以外は評価されにくいのが現状。
そのため、カーナビ付きのクルマを下取りに出しても、高く引き取ってもらえない場合が多くあります。
一方、「買取」は中古車買取店にクルマを売却すること。
人気車種やオプションが充実しているクルマは、査定額をアップしてもらえる可能性があります。
売却先は、全国の中古車買取店から選ぶことができるので、一番高く買い取ってもらえる買取店に売ることができます。
中古車買取店に売却する際に注意したいのは、「1社のみに査定してもらって満足しない」ということ。
中古車買取店は、店ごとに独自の販売ルートを持っています。
そのため、業者ごとに買い取りたい車種が違っており、その業者が普段扱っているジャンルの車種であれば、高額で買い取ってもらえる可能性が高くなります。
ネットの一括査定サイトを利用すれば、数分で複数の業者から概算見積を取ることが可能。
複数の業者から見積を取れば、高く買い取ってもらえそうな中古車販売店とだけ、効率的に交渉を進めることができます。
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さいごに
クルマを売却する際、よっぽどの理由が無ければカーナビは取り付けたまま査定してもらうのがおすすめです。
特にメーカーオプションのカーナビが搭載されている場合は、査定額がプラスになる可能性が高くなります。
無理して取り外して、壊れたり内装にキズが付いてしまうと、マイナス査定になってしまう場合があります。
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