そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば、ターボ車の魅力やターボエンジンの種類が分かります。
「ターボ」という言葉を聞いたことはあるけれど、詳しいことはよくわからないという人は多いのではないでしょうか?
ターボとは、排気ガスのエネルギーを利用した過給システムのこと。
エンジンに多くの空気を送り込むことで、エンジンのパワーを上げることができます。
ターボが付いたエンジンことを「ターボエンジン」、ターボエンジンが搭載されたクルマのことを「ターボ車」と呼びます。
1980年代後半頃は、2,000ccのエンジンにターボチャージャーを搭載した高級車やスポーツカーが大人気でした。
最近は、軽自動車にターボチャージャーが搭載されることが増えています。
その理由は、軽自動車のボディサイズが、軽自動車規格の限界値に近いサイズまで大きくなっているので、660㏄のエンジンではパワー不足を感じることが多くなってきたから。
ターボに対して
- 「燃費が悪い」
- 「すぐに壊れる」
といったイメージを持っている人もたくさんいます。
果たして、ターボ車は本当に燃費が悪く、すぐに壊れてしまうクルマなのでしょうか。
今回は、ターボ車のメリット・デメリットについて解説します。
そもそもターボとは?
ターボとは、排気ガスの力を利用してエンジンに多くの空気を過給するシステムのこと。
「過給器」や「タービン」とも呼ばれています。
圧縮した空気をエンジンに送り込むことができるので、エンジンサイズよりも大きなパワーを生み出せるのが特徴です。
1980年代に人気だったクルマに搭載されていたターボエンジンは、燃費が悪い上にターボラグがあるため、扱いにくく「どっかんターボ」と呼ばれていました。
ターボラグとは、アクセルペダルを踏んでエンジンの回転数が上がった後、ターボ特有の強烈な加速が効くまでのタイムラグのこと。
2000年代に入ってからは、「ダウンサイジングターボ」と呼ばれる、燃費が良くターボラグが少ないターボエンジンが主流になります。
ちなみに、ターボが付いていないクルマをNA(ノーマル・アスピレーションもしくはナチュラル・アスピレーション)車と呼びます。
NA車に比べて、ターボ車は同じ排気量のエンジンでも大きなパワーを生み出せるのが特徴です。
主なターボエンジンの種類
ターボが付いたエンジンは、大きく分けて4種類あります。
シングルターボ
タービンが1つ搭載されたエンジンのことです。
タービンが大きいシングルターボの場合、ターボラグが悪くなりがち。
シングルターボはコストが安いのがメリットですが、ターボラグがあるため慣れないと運転しにくいというデメリットがあります。
ツインターボ
低速域用と高速域用の2つのタービンが搭載されたエンジンのことです。
エンジンに効率よく空気を過給することができるため、スムーズな加速が実現できます。
デメリットとしては、タービンが2つ搭載されるため、コストが高くなりがち。
スムーズなレスポンスや加速を重視した、スポーツカーなどに使われています。
ロープレッシャーターボ
ターボを低圧で過給するのでターボラグが発生しにくく、燃費性能に優れたエンジンです。
主に市街地を走行することの多いクルマや、商用車に向いています。
ダウンサイジングターボ
これまでのターボは、クルマを速く走らせることを目的に使われてきました。
でも、このダウンサイジングターボは、足りないパワーを補うことが目的のターボです。
例えば、ホンダのステップワゴンには、1.5Lのダウンサイジングターボエンジンが搭載されています。
ライバル車種である日産セレナには、2.0Lのエンジンが使われています。
ステップワゴンに1.5Lダウンサイジングターボエンジンが搭載されているのは、自動車税が優遇されるというのが一番の理由です。
日本の自動車税制では、排気量の大きさによって自動車税の金額が違ってきます。
自家用車として使用する場合、2.0Lサイズだと年額39,500円の自動車税を支払わなければなりません。
1.5Lサイズの場合は、34,500円。
その差は5,000円となりmす。
クルマにダウンサイジングターボエンジンを搭載すれば、排気量の小さなエンジンでもサイズがワンランク上のエンジンに近いパワーを生み出すことが可能。
税制面で優遇されるというメリットがあります。
ターボ車のメリット
排気量以上のパワーが出せる
ターボ車の最大のメリットは、NA車よりもパワーを出せることです。
排気量が同じであれば、ターボ車の方がパワフルで運動性能に優れています。
ターボエンジンが搭載されているクルマは、ワンランク上の排気量を持ったエンジンと同程度のパワーを発揮。
たとえば、軽自動車のように排気量の小さなクルマだと、坂道などでスピードが出ないなど、パワー不足を感じる場面がよくあります。
でも、ターボエンジンが搭載されていれば、坂道でもスムーズに走行できるんです。
自動車税が安くなる
日本の自動車税制では、排気量の大きさによって自動車税の金額が違ってきます。
ターボが搭載されたエンジンであれば、排気量の小さなエンジンでも大きなパワーが発揮できます。
乗用車の年間自動車税額は次の通りです。
1.0L以下 | 29,500円 |
1.0L以上~1.5L以下 | 34,500円 |
1.5L以上~2.0L以下 | 39,500円 |
2.0L以上~2.5L以下 | 45,000円 |
2.5L以上~3.0L以下 | 51,000円 |
3.0L以上~3.5L以下 | 58,000円 |
3.5L以上~4.0L以下 | 66,500円 |
4.0L以上~4.5L以下 | 76,500円 |
4.5L以上~6.0L以下 | 88,000円 |
6.0L以上 | 111,000円 |
※2018年度版。エコカー減税適用前の通常税額。
たとえば、ホンダのステップワゴンはNA車が2.0Lなのに対し、ターボ車は1.5Lエンジンが採用されています。
年間の自動車税額は、それぞれ39,500円と34,500円。
ステップワゴンの場合、ターボ車を選べば自動車税が年間5,000円安くなることになります。
ターボ車のデメリット
ターボラグが発生する
ターボラグとは、アクセルペダルを踏んでエンジンの回転数が上がった後、ターボ特有の強烈な加速が効くまでのタイムラグのことです。
ターボエンジンは、排気ガスの力を利用してタービンを回すため、アクセルを踏み込んだ後、若干遅れて加速します。
以前のターボは、このターボラグが大きかったのですが、最新のターボ車ではほとんどターボラグを感じないほど性能が向上しています。
燃費が悪くなりがち
NA車と比較すると、ターボ車は燃費が悪くなる傾向にあります。
特に以前のターボ車は、NA車と比べて非常に燃費が悪い車種もたくさんありました。
最近のターボ車は、技術の向上によって燃費の差が非常に少なくなってきています。
また、燃費の良し悪しは、クルマの使い方によっても大きく違ってきます。
近所の買い物など、近距離走行が中心の場合は、どうしても燃費は悪くなりがちです。
反対に、長距離走行が多い場合は、ターボエンジンのパワーを効率よく発揮できるので、燃費は良くなる傾向にあります。
クルマをどのように使う機会が多いかを考えて、ターボ車かNA車のどちらを選ぶか決めるのもいいかもしれません。
NAに比べると、エンジンに不具合が出る可能性が高い
NAエンジンに比べ、ターボエンジンにはたくさんの部品が使われています。
そのため、部品が壊れる可能性はターボエンジンの方が大きいため、故障の確率が高くなります。
しかし、定期的なメンテナンスや安全運転に心がけていれば、故障の確率はグッと低くなります。
- エンジンオイルを定期的に交換する
- オイルフィルターを定期的に交換する
- エンジンの冷却水量を点検しておく
- 急加速・急発進をしない
といった点に注意しておけば、故障の確率は低くなります。
さいごに
ターボ車は、同じ排気量のエンジンを搭載したNA車に比べて大きなパワーを生み出せるのが魅力です。
そのため、ターボ車はこんな人におすすめです。
- 坂道が多い場所で運転することが多い人
- 長距離走行する機会が多い人
- 大人数でドライブすることが多い人
- 軽自動車でもパワフルな走りを楽しみたい人
反対に、こんな人は無理してターボ車を選ぶ必要はないかもしれません。
- クルマに乗る機会が少ない人
- 近距離走行しかしない人
- 燃費の良いクルマが欲しい人
ターボ車はパワフルな走りを実現してくれるクルマです。
ターボが必要かどうかは、クルマをどう使いたいかを考えれば、簡単に答えが見つかると思います。
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