そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば、本当に燃費の良い商用車はどのクルマか分かります。
ビジネスに欠かせない商用車。
荷物を積んで輸送することを目的としたクルマのことを、一般的に「商用車」と呼んでいます。
商用車は
- リアシートにはリクライニング機能が無く、固定式で折りたためるものでなくてはならない。
- 後部座席の面積よりも、荷室の面積を大きくしなければならない。
- 車重などから計算し、最大積載量を表示する必要がある。
- 毎年車検を受ける必要がある。
といった特徴があります。
ビジネスで使用するクルマは、経費節減のためにも燃費の良い車種を選ぶのがおすすめ。
各メーカーからさまざまな商用車が発売されていますが、昔と比べるとかなり低燃費になっているのも嬉しいポイントです。
車種によって燃費は大きく異なりますが、本当に燃費が良いのはどの商用車なのでしょうか?
今回は、数ある商用車の中でも、ミニバン・ライトバン・ワンボックスカーに絞った上で、本当に燃費が良い車種について詳しく解説します。
商用車の燃費は本当に良いのか?
燃費とは、1リットルの燃料でどのくらいの距離を走れるのか、を表したものです。
走れる距離が長いほど、燃費が良いということになります。
商用車はたくさんの荷物を積んで走ることが多いため、コンパクトカーや軽自動車に比べるとどうしても燃費が悪くなってしまいます。
また、ガソリン車の場合は夏にエアコン使うことで燃費が悪くなる傾向にあります。
広い車内を涼しく保つためには、コンパクトカーなどに比べて多くのエネルギーを使うことになってしまいます。
このように、コンパクトカーなどに比べると燃費が悪くなりがちですが、最近ではハイブリッドシステムを搭載した商用車も登場しています。
燃費の計測方法は?
各車種のカタログには、その車の燃費性能を示す数値が記載されています。
燃費の隣に
- WLTCモード
- JC08モード
といった表記があるのは、燃費性能の測定方法を表しています。
2017年からは「市街地」「郊外」「高速道路」など、より実際の車の使用状況に近い走行モードを想定した「WLTCモード」が使われるようになりました。
WLTCモード
WLTCモードは「Worldwide-harmonized Light vehicles Test Cycle」の略。
国際的に使用されている燃費性能の試験方法です。
WLTCモードは、「総合」表記のほかに「市街地」「郊外」「高速道路」などの走行モードごとの計測も行われています。
そのため、ユーザーは自分の走行環境に合わせた車を選びやすいのがメリットです。
JC08モード
JC08モードは、WLTCモードが採用される前に使用されていました。
2011年から使われていた日本独自の燃費性能の試験方法です。
JC08モードでは、エンジンが冷えた状態で試験を開始し、走行状況の再現により細かい速度変化をつけています。
そのため、それ以前の「10・15モード」よりも、おおむね1割ほど「JC08モード」の数値の方が低くなる傾向がありました。
カタログ燃費と実燃費
カタログに「燃費20km/L」と記載されていても、実際にきっちり20km走るかといわれると、そうではありません。
車体重量や走行する環境によって、燃費の数値は変わってきます。
- 乗車人数
- 荷物の量
- タイヤの空気圧
- 路面状況
など、さまざまな要因が絡み合い、カタログ値よりも燃費が悪くなることが考えられます。
おすすめの燃費の良い商用車
トヨタ プロボックスハイブリッド/サクシードハイブリッド
WLTCモード燃費 | 22.6km/L |
実燃費(参考:e燃費) | 17.97km/L |
2018年に登場した、プロボックス/サクシードのハイブリッドモデル。
ハイブリッドシステムは、アクアと同じTHSⅡが搭載されています。
燃費だけでなく、オートエアコンやシートヒーター、運転席横にセンターコンソール小物入れを搭載するなど、乗り心地や居住性が大幅に改良。
安全性能も充実しており、歩行者検知機能付き衝突回避支援システムや、先行車発進告知機能、オートマチックハイビームなどが標準搭載されています。
毎日の仕事をしっかりサポートしてくれる機能が充実した商用車です。
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スズキ アルトバン
WLTCモード燃費 | 24.0km/L |
実燃費(参考:e燃費) | 23.37km/L |
スズキのロングセラー車・アルトの商用モデル。
内外装はシンプルな造りで、フロントフェンダーは樹脂製、シートはヘッドレスト一体成型になっています。
5ドアハッチバックですが、後部座席のシート背もたれは直角か折りたたむかの2パターンしか設定できないため、人が乗ることはあまり考慮されていない設計です。
リアシートを畳むと完全フラットになるため、かなり広い収納スペースを確保できるのが魅力。
コンパクトなクルマなので、小さな荷物を運ぶ機会が多い人におすすめの商用車です。
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ダイハツ ハイゼットキャディ
WLTCモード燃費 | 25.0km/L |
実燃費(参考:e燃費) | 15.75km/L |
ウエイクをベースにした商用バン。
リアシートが搭載されておらず、運転席と助手席のみの2シーターになっています。
荷室の床面はフラットになっており、背の高い荷物も楽に積むことができます。
最大積載能力は、乗用車と同じ150㎏。
2人以上乗車することが無く、重い荷物を載せないのであれば、広い収納スペースが確保できるハイゼットキャディはおすすめです。
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ホンダ N-VAN
WLTCモード燃費 | 18.0km/L |
実燃費(参考:e燃費) | 16.45km/L |
N-BOXと同じエンジンや骨格が使われている軽バン。
荷物の積載性を重視した設計になっているため、運転席以外のシートはとてもシンプルになっています。
助手席は、床に折りたためるダイブダウン機能が付いており、後部座席から助手席まで全面フラットにすることが可能。
車両前方をカメラで監視し、自動ブレーキを作動できる「Honda SENSING」を標準搭載しているため、安全性能にも優れています。
快適な走りと広い荷室スペースを実現した商用車です。
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三菱 ミニキャブバン
WLTCモード燃費 | 15.0km/L |
実燃費(参考:e燃費) | 15.1km/L |
さまざまな安全機能が搭載された軽バン。
広い荷室は床面がフラットになっており、荷物をたっぷりと積み込むことができます。
大きなテールゲートとゆとりのある後席ドア開口部が用意されているため、荷物の積み下ろしもスムーズです。
坂道でブレーキペダルからアクセルペダルに踏みかえる際、自動的にブレーキを最大2秒間キープする「ヒルスタートアシスト機能」を搭載。
重い荷物を積んだ状態でも、クルマの後退を抑えてくれるので、落ち着いて発進することができます。
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スズキ エブリイ
WLTCモード燃費 | 17.0km/L |
実燃費(参考:e燃費) | 16.34km/L |
軽バンとして最も人気のエブリイ。
ニッサンのNV100クリッパーやマツダのスクラムバン、三菱のミニキャブバンは、エブリイのOEM車です。
軽キャブバン(1BOX型軽商用車)の中でもトップクラスの荷室サイズとなっており、コンパクトな車体に多くの荷物を積めるのが魅力です。
レーダーブレーキサポートや誤発進抑制機能を備えた「スズキセーフティサポート」を搭載しているため、安全性に優れているのも大きなポイント。
商用車の定番とも言える1台です。
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トヨタ プロボックス/サクシード
WLTCモード燃費 | 16.0km/L |
実燃費(参考:e燃費) | 15.35km/L |
営業などの外回りで大活躍のプロボックス/サクシード。
ノートパソコンを置くための引き出し式のインパネテーブルや、1リットルの紙パックが入るドリンクホルダーなど、室内装備が充実しています。
また、シートは腰や背中に負担のかかりにくい設計となっており、オフィスで過ごすよりも車内で過ごす時間の長い営業マンが快適に過ごすための機能が揃っています。
オートマチックハイビームやプリクラッシュセーフティシステムなど、衝突回避支援システムが充実した「トヨタ セーフティセンスC」を全車に標準装備。
燃費や使いやすさだけでなく、安全性にも優れた商用車です。
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ダイハツ ハイゼットカーゴ
WLTCモード燃費 | 16.6km/L |
実燃費(参考:e燃費) | 13.4km/L |
初代モデルは、1960年にデビューしたハイゼットカーゴ。
現行モデルは10代目となる、ロングセラーモデルです。
2017年にマイナーチェンジされた現行モデルは、一部のグレードで先進衝突回避システム「スマートアシスト3が搭載され、安全性能が強化されています。
トヨタのピクシブバンやスバルのサンバーバンは、ハイゼットカーゴのOEM車。
荷室幅が広く、高さにもゆとりがあるので、多くの荷物を積むことができる使いやすい商用車です。
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ニッサン NV200バネット
WLTCモード燃費 | 11.3km/L |
実燃費(参考:e燃費) | 12.0km/L |
海外では、タクシーとしても利用されている、NV200バネット。
2018年にはバンのAT車に4WDモデルが追加され、寒冷地でも使いやすくなりました。
運転席はアイポイントが高く設計されているため、視野が広く長時間のドライブも疲れにくくなっています。
荷室は広く低くなっており、荷物の出し入れがスムーズにできます。
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ニッサン NV150AD
WLTCモード燃費 | 13.0km/L |
実燃費(参考:e燃費) | 10.88km/L |
トヨタのプロボックスのライバル車に当たる、NV150 AD。
ウィングロードをベースにしたビジネス専用モデルです。
初代モデルから3代目までは「ADバン」と呼ばれており、4代目からは「AD」に変更。
2016年のマイナーチェンジ後は「NV150AD」の名称が使われるようになりました。
折りたたみ式助手席シートバックパソコンテーブルやビジネスバックトレイが搭載され、ビジネスシーンをサポートする車内空間となっています。
荷物の積み下ろしの際、体にかかる負担を軽減するための「イージーローディング/ワイドオープンバックドア」が搭載され、ウイングロードよりも広い荷室スペースが確保されています。
なお、マツダのファミリア・バンと三菱のランサー・カーゴは、NV150ADのOEMモデルです。
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さいごに
カタログに掲載されている「WLTCモード燃費」は、さまざまな走り方を想定た計測になっていますが、実際の燃費とは異なります。
道路を走っていると、坂道や渋滞、高速道路など、燃費が良くなるポイントと悪くなるポイントが都度違ってきます。
そのため、カタログの燃費と実際の燃費は違うのが当たり前と考えておいた方が良いかもしれません。
- 急発進や急減速をしない
- 無駄な荷物を載せない
- 急ハンドルを切らない
など、いくつかのポイントを押さえてエコドライブするだけで、燃費が格段に向上する場合があります。
「WLTCモード燃費」と「実燃費」を参考に、燃費の良いクルマを選んだ上で、エコドライブに注意して運転することで、毎月のガソリン代を抑えることができます。
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