そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば、ワンオーナーの中古車を選ぶメリットとデメリットが分かります。
中古車情報サイトでクルマを探していると、「ワンオーナー車」と書かれた中古車を見かけることがあります。
また、中古車販売店に並んでいるクルマのプライスボードにも、「ワンオーナー車」と書かれたものがあります。
ワンオーナー車とは、以前のオーナー1人しかそのクルマを所有していないという意味。
なぜ、わざわざ前ユーザーの情報を紹介する必要があるのでしょうか。
「ワンオーナー」だからと言って、便利なオプションが搭載されていたり、必ずしも状態が良いとは言えません。
それなのに、中古車のセールスポイントの1つとして「ワンオーナー車」と紹介されることがよくあります。
果たして、ワンオーナーの中古車を選ぶメリットは本当にあるのでしょうか。
今回は、ワンオーナー車について詳しく解説します。
ワンオーナー車とは
「ワンオーナー車」とは、そのクルマを所有していたオーナーが1人だけだったという意味で使われます。
レンタカーリース車両、営業車の場合は、たとえ新車登録後1社が所有していただけだとしても、「ワンオーナー車」にはなりません。
つまりワンオーナー車とは、個人が新車として購入し、それを手放した後、中古車市場にはじめて出回ったクルマのこと。
ワンオーナー車の中でも、女性が所有していたクルマの場合は「女性ワンオーナー車」と紹介されることがあります。
女性の場合、比較的安全運転でクルマを走らせる人が多いため、車両状態が良い中古車が多い傾向にあります。
なぜ、「ワンオーナー」がセールスポイントになるのか
新車登録後、1人のオーナーしか所有していない中古車は、複数人が所有した中古車よりも高く買い取られ、高く販売される傾向にあります。
その理由は、丁寧に乗られていたり、定期的にディーラーで点検整備されてきたクルマが多いから。
また、比較的年式が新いクルマが多いのも、中古車市場で評価が高くなる理由の1つです。
本当に「ワンオーナー車」は程度が良いクルマなのか
ワンオーナーの中古車は、複数オーナーの中古車よりも本当に程度が良いのでしょうか。
私は以前、ワンオーナーの日産シルビアS13を購入したことがありました。
前オーナーは大学の先輩だったのですが、クルマ好きだったため、足回りやエンジンにチューニングが施されていました。
荒っぽい運転をすることが多かったようで、現状渡しで譲り受けた後にしっかりとメンテナンスをする必要がありました。
ほかにも、結婚した後に複数オーナーのフォルクスワーゲン・ゴルフを購入したこともあります。
中古車販売店で購入したのですが、丁寧に乗られてきたクルマだったようで、室内もキレイでトラブルも少なかったのを覚えています。
ワンオーナー車であろうが複数オーナー車であろうが、それまでにどのような乗り方をされてきたか、定期的にメンテナンスがされてきたかによって、クルマの程度は大きく異なります。
「ワンオーナー車」と謳ってあるクルマは、
- メンテナンスが行き届いていて
- 状態の良い中古車が多く
- 比較的年式の新しいクルマが多い
とイメージする人は多いのではないでしょうか?
でもひょっとすると、「ワンオーナー車」と表現するのは、中古車を高く売りたい人のイメージ戦略なのかもしれません。
そもそも本当にワンオーナーなのか
「ワンオーナー車」と書かれた中古車が、本当にワンオーナーであるかどうかを調べるにはどうすればいいのでしょうか。
一番確実なのは、中古車の保証書の名義と車検証や整備記録簿の名前が一致しているかどうか見せてもらうことです。
個人情報にさほどうるさくなかった頃であれば、購入前でも前オーナーの名前が入った車検証や点検記録簿を見せてもらうことができました。
でも、最近は見せてもらえない場合がほとんどです。
現在の中古車流通は、規制が厳しくなっています。
だからこそ、「ワンオーナー車」と表記されている中古車は、買い取り業者が直接買い取ったか、オートオークションでワンオーナー専用のブロックから仕入れた中古車にのみ、表記されていると考えておいて間違いないでしょう。
ワンオーナー車を選ぶメリット
保証書や整備記録が揃っている可能性が高い
ワンオーナー車は、中古車市場に初めて出てきたクルマです。
当然、前オーナーはそのクルマを新車で購入したことになります。
新車で購入されたクルマは、ディーラーで定期点検を受けてきた可能性が高いので、不具合が少ないと考えられます。
年式が新しいクルマが多い
車検のタイミングでクルマを手放す人は意外と多いもの。
新車登録から3年、5年といった年式の中古車に、ワンオーナー車が多いのが特徴です。
比較的年式が新しく、走行距離が短いクルマが欲しい人は、ワンオーナー車を狙ってみるのもいいと思います。
ワンオーナー車を選ぶデメリット
販売価格が高い
ワンオーナー車は、似たようなコンディションの複数オーナー車よりも価格が高くなりがちです。
できるだけ購入費用を抑えたい場合は、走行距離や車検残期間、整備状態などが似ている複数オーナー車を選ぶのがおすすめです。
必ずしも状態が良いとは限らない
ワンオーナー車だから状態が良いとは限りません。
前オーナーが女性だった場合、オイル交換などの定期メンテナンスがほとんどされていないことも考えられます。
ワンオーナー車だからと過信するのではなく、必ず整備記録簿などをチェックしておく必要があります。
前オーナーのクセが付いている場合がある
クルマに長く乗っていると、運転の仕方がクルマのコンディションに影響を与える場合があります。
ほとんど低速走行しかしなかったクルマは、エンジンの高回転時の吹け上りが悪くなっていることも。
ほかにも、カーブの途中でブレーキを踏むことが多かった場合は、片方のブレーキパッドのみすり減っている可能性もあります。
このように、ドライバーの運転の仕方によって、クルマのコンディションに影響が出てくるものを「クセ」と呼びます。
2~3万キロ程度の走行ではクセが出ることはあまりありませんが、走行距離が長くなるにつれ、クルマに前オーナーのクセが付いている可能性があります。
良いワンオーナー車を見極める方法
整備記録簿を確認する
程度の良いワンオーナー車を購入するためには、整備記録簿を確認することは必須です。
前オーナーがどれだけクルマを丁寧に扱ってきたかが、一目で分かります。
整備記録が無かったり、あっても何の記載もされていないようなワンオーナー車であれば、購入は控えた方がいいかもしれません。
オイル交換など、基本的なメンテナンスもされていなかったことが考えられるため、購入後不具合が見つかる可能性も考えられます。
鑑定証のある中古車を選ぶ
走行距離の多い中古車の場合は、整備記録簿がないこともあります。
そんなときは、JAAA(日本自動車鑑定協会)が発行した「鑑定証」が付いているワンオーナー車を選ぶのがおすすめ。
JAAA(日本自動車鑑定協会)は、第三者機関として中古車の現状を客観的に判断し、鑑定証を発行する機関です。
プロの鑑定士が、事故歴や修復歴の有無、内装・外装の状態などをチェックし、鑑定証を作成してくれます。
公正な視点でつくられた鑑定証は、素人でも一目でクルマの状態が分かる内容になっています。
ワンオーナー車の探し方
効率よくワンオーナー車を探そうと思ったら、中古車販売サイトを利用するのが一番です。
希望エリアや車種を絞り込んだ後、検索条件キーワードに「ワンオーナー車」と入力します。
気になるクルマが見つかったら、実際に店舗を訪問して現車を確認。
その際、必ず整備記録簿や保証書、車検証を見せてもらいましょう。
書類の名義人が同じであれば、ワンオーナー車である可能性が高いと言えます。
\全国の中古車在庫から、欲しいクルマを簡単に探せる/
さいごに
中古車販売店は、ワンオーナー車であるかどうかの表示義務はありません。
あくまでも、セールスポイントとして表記しているだけです。
ワンオーナー車と表記されたクルマは、程度の良い中古車だと思われがちですが、前オーナーがどのように使っていたかで程度の良し悪しが違ってきます。
ワンオーナー車だからと言って、過度な期待や思い込みは危険です。
必ず、整備記録簿や現車確認をして、状態を確かめた上で購入を検討するのがおすすめです。
コメントを投稿するにはログインしてください。