そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば、「コミコミ価格」と表示されている中古車を購入する際の支払総額が分かります。
中古車のプライスボードに
「コミコミ100万円」
なんて書かれているのを見たことがありませんか?
これは、支払総額100万円でクルマを購入できるという意味です。
でも実際は、中古車を購入する場合、車両本体価格以外にさまざまな諸費用がかかります。
「コミコミ価格」と表示されている中古車の場合、大抵は車両本体価格と諸費用を含んだ価格が表示されています。
最近は車両本体価格だけでなく、諸費用も含めた支払総額を表示する中古車販売店が増えてきました。
支払総額には、いったいどのような費用が含まれているのでしょうか。
今回は、中古車の支払総額について詳しく解説します。
中古車の「車両本体価格」と「支払総額」
中古車を購入する際は、車両本体価格以外にもさまざまな諸費用がかかります。
車両本体価格とは、クルマ自体の価格。
プライスボードに
「車両本体価格8万円」
なんて書かれていたとしても、実際に支払わなければならない金額は30万円以上かかる場合もあります。
車両本体価格以外に必要となる諸費用には、大きく分けて
- 法定費用
- 代行費用
の2種類があります。
これらの費用の相場は、車両本体価格の1割から2割程度かかる場合が一般的です。
そのため、中古車販売サイトなどで車両本体価格が表示されているクルマの場合、車両本体価格に最低でも1割以上プラスした金額が、実際に購入するために必要な金額と考えておくと良いでしょう。
法定費用と代行費用
それでは、諸費用の具体的な内訳を解説していきます。
法定費用
法定費用は、法律で定められている費用です。
車の重量や排気量により異なりますが、必ず支払わなければならない費用です。
自動車税
クルマの所有者に課せられる都道府県税です。
毎年4月1日から翌年の3月31日までの1年分を、先払いすることになります。
中古車を購入する場合は、その年度分の自動車税を月割りで支払う必要があります。
自動車税の金額は、クルマの排気量によって異なります。
乗用車の場合は、排気量によって年額2万7千円から10万1700円までの10段階に分かれています。
軽自動車の場合は、「軽自動車税」となり、税額は1万800円。
軽自動車税については、月割り制度がないため、年度の途中で購入しても1年分を支払う必要があります。
環境性能割
2019年10月に「自動車取得税」が廃止され、「自動車税環境性能割」が導入されました。
それまでの自動車取得税と違い、環境性能割では「燃費基準達成度」などの環境性能に応じて税率が決まるようになったんです。
電気自動車や燃料電池車など、燃費の良い自動車ほど税率が低く設定されています。
新車で購入した場合と中古車で購入した場合では、環境性能割の税率は同じ。
しかし取得価額(現在の自動車の価値に相当する金額)を算出する方法が新車と中古車で異なる為、税額は変わってきます。
自動車重量税
自動車重量税は、クルマの重量に応じて課せられる国税です。
車検の際に支払うことになります。
車検の残っている中古車の場合は、前オーナーが支払ってくれているので、購入時に支払う必要はありません。
自賠責保険
正式には「自動車損害賠償責任保険」という、加入が義務付けられている保険のことです。
車検の際に支払うことになります。
この自賠責保険は、中古車買い取り店によっては買取時に残っている期間分の金額を前所有者に返している場合があります。
その場合は、次の車検までの自賠責保険代金を月割りで支払う必要があります。
リサイクル料金
「自動車リサイクル法」によって決められている費用のことです。
クルマには様々な素材が使われているので、処分するためにはどうしてもコストがかかってしまいます。
その処分にかかる費用を、最後の所有者が預けたお金で支払うことになっています。
つまり、廃車にせず売却するのであれば、リサイクル料金は戻ってきます。
金額は車種によって異なりますが、乗用車の場合6千円から1万8千円程度になります。
消費税
中古車を購入する際も、消費税が必要となります。
車両本体だけでなく、代行費用や整備費用など、税金以外のすべての項目に対して消費税がかかってきます。
代行費用
代行費用とは、車の名義変更手続きや車両登録費用など、中古車販売店が代行する場合の手数料です。
金額は中古車販売店によって違ってきます。
検査登録代行費用
中古車を国や自治体に登録するための代行費用です。
実際に登録にかかる費用は数千円程度ですが、販売店によって設定されている代行費用は異なり、1万円から5万円程度かかる場合が多いようです。
車庫証明代行費用
中古車販売店で、車庫証明書の取得を代行してもらうための費用です。
自分で取得すれば費用はかかりません。
納車費用
購入した中古車を、自宅などに納車してもらうための費用です。
自分で販売店に取りに行く場合は必要ありません。
希望ナンバー取得代行費用
希望するナンバーを指定することができます。
中古車販売店に希望ナンバーの取得を代行してもらう場合は、1万円程度かかる場合が多いようです。
「支払総額」以上にお金がかかる場合もある
- 車両本体価格
- 諸費用
の2つを合計したものが、支払総額です。
中古車のプライスボードに「コミコミ価格」などと表示されている場合は、支払総額が表示されていると考えて間違いないでしょう。
でも、中古車によっては支払総額表示以上のお金がかかる場合があるので注意が必要です。
総額は、あくまでも「最低限必要な費用が含まれている」というだけなので、中古車の状態によっては別途費用がかかることもあります。
たとえば、
- 車検に伴う点検整備、検査費用
- 中古車販売店が独自に用意する延長保証の加入費用
- 装備品追加オプション費用
- ボディコーティング費用
などが考えられます。
見せかけの安さに騙されないためには、次の2つのポイントを必ずチェックしておく必要があります。
車検がない場合は、検査料や点検整備費用がかかる
中古車のプライスボードには
- 車検残あり
- 車検なし
- 車検整備付き
といった、車検について書かれた部分があります。
「車検なし」と書かれた車両の場合は、車検が切れているため、購入時に車検を受けなくてはいけません。
車検なし車両の場合、点検・整備費用や検査料金は原則として総額に含まれていません。
そのため、車両本体価格+諸費用+車検費用が必要な金額となります。
車検に伴う費用は、車種や販売店によって異なりますが、軽自動車の場合で約7万円以上、普通車の場合で10万円以上かかることもあります。
「総額」とは別に必要な金額となるので、注意が必要です。
また、「車検整備付き」と書かれた車両もあります。
この場合、「車検は切れているが、車検に伴う法定整備費用は車両価格に含まれている」という意味になります。
注意したいのは「車検2年付き」とう表記。
車検の期間がまるまる2年残っていると思われがちですが、「2年車検に必要な点検整備費用が車体本体価格に含まれている」という場合がほとんどです。
そのため、車検をこれから受けるために必要な
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 代行手数料
などの諸経費が必要になってきます。
延長保証や走行保証には別途費用が発生する可能性もある
中古車を購入する際は、必ず保証内容も確認しておきましょう。
大抵の中古車販売店では、納車後に何らかの不具合が見つかった場合に、無償で修理してもらえる項目が設定されています。
たとえ安く購入できたとしても、保証が付いていなければ「結果的に高くついてしまった」なんてことにもなりかねません。
購入前に、必ず保障内容を確認しておきましょう。
注意したいのは、延長保証や走行保証を付ける場合です。
車両の種類や期間によって違ってきますが、販売店が独自に用意する保証をオプションで付けることができる場合があります。
こうした保証を付ける場合、総額とは別に費用がかかってきます。
さいごに
中古車のプライスボードに「コミコミ価格」と表示されていたとしても、別途費用がかかる場合があります。
中古車購入の予算を考える際は
- 車両本体価格と諸費用の総額はいくらか
- 車検がついているかどうか
- 保証がついているかどうか
を確認しておくのがおすすめです。
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