なんで販売価格を書かないの?
そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば、中古車販売店が中古車本体価格を「ASK」や「応相談」と書く理由が分かります。
中古車検索サイトで欲しい中古車を検索していると、「ASK」や「価格応談」と書かれたクルマを見たことはありませんか?
中古車販売店に並んでいる中古車にも、プライスボードに「ASK」や「応相談」と書かれていることがあります。
これではせっかく気になるクルマを見つけたのに、価格が書かれていないので買えるかどうか判断できません。
なぜ、中古車販売店はクルマの価格を表示しないのでしょうか?
その理由は、
- 大切に乗ってくれる人・価値を分かってくれる人に売りたいから
- 同業者に値段を知られたくないから
- 元オーナーに値段を知られたくないから
といったことが考えられます。
今回は、中古車価格の「ASK」表記について詳しく解説します。
そもそもASKとはどんな意味なのか
ASKとは、英語で「尋ねる」という意味。
そのため、プライスボードなどに「ASK」と書かれているのは、「価格はお尋ねください」という意味になります。
「ASK」以外にも、「価格応談」「応相談」などと書かれている場合もあります。
いずれも、「価格は直接お問い合わせください」という意味です。
価格を表示しない5つの理由
大切に長く乗ってくれる人に売りたいから
価格を表示しない理由はさまざまです。
一般的には、販売店が買い手を選びたいときに「ASK」を使うことが多いようです。
- そのクルマの価値を本当に分かってくれる人に乗ってほしい
- 販売店のスタイルに合った人に乗ってもらいたい
- 希少なクルマだから、すぐに手放さず大切に乗ってくれる人に買ってもらいたい
など、そのクルマを大切に長く乗ってくれる人に売りたいという販売店の想いがあるときに、「ASK」が使われることがあります。
「ASK」と書かれたクルマは、販売店にとっても思い入れのある大切なクルマなんです。
同業者に価格を知られずに済むから
価格を表示しないメリットとして、競合店に価格を知られないということがあります。
特に希少価値のある中古車の場合、試乗に出る前に業者同士で取引される場合もあります。
そんなクルマを中古車検索サイトや中古車販売店で並べる際、価格を表示してしまうと何かと都合が悪いんです。
「ASK」と表示されたクルマには、「同業者には売りません」という暗黙のメッセージが込められています。
元オーナーに価格を知られたくないから
通常、中古車販売店は中古車オークションでクルマを仕入れます。
でも、販売店によっては、店舗で買い取ったクルマをメンテナンスた後、同じ店舗や系列店で販売することもあります。
このような場合、当然元オーナーは「買取価格」を知っています。
たとえば20万円で買い取ってもらったクルマが、店頭に100万円で売り出されているのを知ったら、あまりいい気はしないでしょう。
不人気車だからという理由で格安で仕入れたクルマでも、一部の愛好者の間では高値で取引されている場合だってあります。
元オーナーに販売価格を知られたくない場合も、「ASK」といった表示が使われることがあります。
そのクルマの特徴を理解してくれる人に売りたいから
ビンテージカーや輸入車の場合、レストアが必要だったり修理が高くついてしまう場合があります。
また、修理に必要なパーツを取り寄せるのに時間がかかる場合や、既にパーツがつくられていないこともあるかもしれません。
そんなクルマの事情を理解してくれる人にだけ売りたい場合も、価格を表示せずに「ASK」を使うことがあります。
興味を持ってもらいたいから
価格が提示されておらず、「ASK」とだけプライスボードに表示されていたから、つい気になって詳しくクルマの情報を見てしまった、なんて人もいると思います。
敢えて価格が表示されていないことで、その中古車に対して興味を持つ人は少なからずいます。
中古車販売店は、価格が分からない中古車のことが気になった人から、直接問い合わせを受けることができます。
問い合わせがあれば、クルマが欲しい人の要望を聞き出すことができ、他の中古車を提案することもできるようになります。
「ASK」と掲げておくことで、クルマが欲しい人と直接やり取りする機会を増やしたいという、中古車販売店の狙いがあります。
販売価格が提示されないことが多いクルマとは
販売価格が提示されず、「ASK」と書かれるクルマは、次のようなジャンルのものが一般的です。
ビンテージカー
いわゆる旧車と呼ばれるクルマです。
ちゃんとメンテナンスされてきたクルマであれば、程度が良いので高値で取引されることがあります。
特に古いポルシェやスカイラインなどは人気が高く、根強いファンがいます。
希少車
販売台数が少ない人気の中古車も、価格は応相談というケースがよくあります。
特に熱狂的なファンがいる車種の場合は、驚くほど高値で取引されることもあります。
そのため、クルマの価値を分かる人に買ってもらいたいという考えから、価格が表示されていないことがあります。
「ASK」と表示されたクルマの注意点
「ASK」と表示されているクルマでも、中古車販売店側では販売価格を設定している場合がほとんどです。
そのため、販売店側が
「このお客さんは、単なるひやかしだな」
と感じたら、実際に販売したい価格とは異なる価格を伝えてくる場合もあるかもしれません。
反対に
「このお客さんは、高くても買ってくれそうだ」
と思われたら、値段をつり上げてくる可能性があるかもしれません。
そのクルマの相場を調べた上で交渉に臨まないと、中古車販売店側に価格の主導権を握られてしまう可能性があります。
さいごに
プライスボードに「ASK」や「価格応談」と書かれている中古車が気になったら、まずはその車種の中古車相場を調べておく必要があります。
何も調べずに問い合わせてしまうと、中古車販売店に主導権を握られたまま価格交渉が進んでしまうことにもなりかねません。
価格に「ASK」表示されているクルマは、希少車だったり人気車だったりする場合がほとんどです。
納得できる価格で欲しい中古車を購入するためには、できるだけ事前に中古車相場をリサーチした上で商談に入るのがおすすめです。
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