そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば、クルマを個人売買する際の注意点と、必要書類が分かります。
知り合いにクルマを譲ったり、インターネットのオークションやフリマで個人出品者からクルマを購入したりすることを、個人売買と言います。
個人売買でクルマを売却できれば、中古車買取業者に買い取ってもらうよりも高く売れる可能性もあります。
また、クルマを購入する側も、販売業者に仲介手数料を支払う必要が無いため、相場より安く購入できるというメリットがあるんです。
でも、個人売買はすべての手続きを自分で行わなければならないため、意外と面倒なもの。
スムーズに取引を進めるためには、
- 取引の流れ
- 必要書類
- よくあるトラブル事例
を押さえておく必要があります。
今回は、クルマの個人売買における注意点について詳しく解説します。
クルマの個人売買取引の流れ
クルマを個人売買する取引の流れは、中古車買取業者に売却したり、ディーラーへ下取りに出す場合とさほど変わりません。
- 個人売買の相手を見つける
- 現車確認して、売買価格を交渉する
- 税金やローンの支払い状況を確認
- 必要書類を揃える
- 契約書を交わす
- 代金の支払い
- クルマの引き渡し
- 名義変更
という流れになります。
個人売買の相手を見つける
知り合いに、クルマを欲しがっている人や売りたがっている人がいれば、直接交渉して売買することができます。
また、インターネットのオークションや中古車専門フリマサイトなどを使えば、個人売買の相手を探すことも可能。
まずはあなたのクルマを買いたいと思ってくれる人を探すことから、個人売買はスタートします。
現車確認して、売買価格を交渉する
個人売買では、必ず現車確認しておくのがおすすめ。
遠方の場合は難しいかもしれませんが、実際にクルマを見ておかないと、後々トラブルに発展する可能性が高くなります。
現車を無事に確認した後で、売買価格の交渉に進みます。
クルマを売る側としては、希望の販売価格を自分で決められるのは大きなメリット。
ただし、あまりにも相場とかけ離れた高い価格を提示してしまうと、相手は購入をためらってしまうかもしれません。
反対に、安く設定しすぎてしまうと、中古車買取業者へ売却した方がお得だった、なんてことになるかもしれません。
そこでおすすめなのが、中古車買取相場の価格を調べた上で、相場よりも2~3割ほど高い金額を希望販売価格として設定すること。
こうしておけば、高すぎる価格を提示する心配も無く、買取業者の査定額よりも低い金額で売却してしまうことを避けられます。
クルマを売りたい場合は、相手と売買価格の交渉をする前に、インターネットの一括査定サイトを利用して相場を調べておくのがおすすめです。
税金やローンの支払い状況を確認
毎年4月1日時点でクルマを所有している人は、自動車税を納める必要があります。
自動車税を納めていないと、次の車検を受けることができません。
そのため、クルマを買う側は、必ず自動車税が支払われているかどうかをチェックしておく必要があります。
自動車税を支払っているのであれば、自動車納税証明書が車検証などと一緒に保管されているはずです。
もしも自動車税を支払っているのに、自動車納税証明書を紛失してしまったという場合は、各都道府県の都道府県税事務所で再発行してもらうことが可能。
手数料は無料なので、必ず再発行しておきましょう。
また、ローンで購入されたクルマの場合、車検証の所有者欄の名義も確認しておきます。
ローンを組んで車を購入した場合は、所有者がローン会社やディーラーの名義になっている場合がほとんど。
ローンを払い終えても、自動的に名義が変わることはありません。
クルマの名義変更手続きをしなければ、所有者がローン会社やディーラーの名義のままになっています。
もしも名義がローン会社やディーラーのままだった場合は、一旦現所有者に名義変更しておく必要があります。
なお、ローンが残っている場合は、全額返済しなければ名義変更することができません。
後々のトラブルを防ぐためにも、売る側だけでなく買う側も必ず車検証の所有者欄をチェックしておくのがおすすめです。
必要書類を揃える
クルマの個人売買では、名義変更などの手続きが必要になります。
売り手と買い手では、用意する書類が違ってきます。
クルマの売り手が用意する書類
- 自動車検査証(車検証)
- 自賠責保険証明書
- 自動車納税証明書
- 委任状
- 譲渡証明書
- 印鑑証明書
- リサイクル券
- 住民票
- 戸籍謄本
クルマの買い手が用意する書類
個人売買でクルマを買う側が用意する書類は、さほど多くはありません。
- 車庫証明書(警察の許可が下りた日より40日以内のもの)
- 印鑑証明書(発行日より3か月以内のもの)
の2種類です。
車庫証明書は、クルマの保管場所を証明するためのもので、管轄の警察署で取得します。
車庫証明の申請から発行まで、約1週間ほどかかりますので、購入が決まったら早めに取得しておきましょう。
契約書を交わす
知人や友人との個人売買の場合、口約束で売買契約が交わされることも多いのではないでしょうか?
後々トラブルにならないためにも、できるだけ契約内容を書面に残しておくことをおすすめします。
インターネット上には、ダウンロードして使える売買契約書のテンプレートがたくさんあります。
トラブルを避けるためにも、
- 車種
- 売買代金
- 代金の支払時期や方法
- クルマの引き渡し日
- 手続きの費用負担
- 瑕疵担保期間
を明記した売買契約書を用意しておく必要があります。
代金の支払い・クルマの引き渡し
クルマの個人売買で最も多いのが、代金の支払いに関するトラブルです。
契約書を交わしておいても、約束の日になってもお金が振り込まれないというケースもあります。
買い手に現金を用意してもらい、クルマと引き換えに代金を受け取る方がトラブルは少ないでしょう。
また、クルマの名義変更は、車両の引渡し前に行うのが理想です。
名義変更の際は、売り手と買い手の双方が陸運局に行く必要があります。
陸運局で名義変更を行うと同時に、代金とクルマの引き渡しができれば理想的です。
名義変更
名義変更の手続きは、クルマの所有者が変わってから15日以内に行う必要があります。
もしも車検が切れている場合は、車検を通さないと名義変更の手続きができません。
また、売り手と買い手の住所地を管轄している運輸支局が異なる場合は、ナンバープレートを変更する必要があります。
こうした名義変更手続きには、約1万円程度の費用がかかります。
移転登録手数料 | 500円 |
検査・登録手数料 | 車種によって異なる |
ナンバープレート代 | 2000円程度 |
名義変更手続きを済ませておかないと、売り手側に自動車税の請求書が届いたり、事故や交通違反の違反通知書が届いてしまう場合があります。
大きなトラブルに発展してしまう可能性があるので、名義変更手続きは必ず済ませておく必要があります。
また、陸運局での名義変更以外にも、自賠責保険の名義変更が必要です。
- 自賠責保険承認請求書
- 自賠責保険証明書
の2種類を用意し、自賠責保険の名義も忘れずに変更しておきます。
よくあるトラブル
クルマの個人売買では、さまざまな手続きが必要になります。
トラブルも起こりやすいので、事前にしっかりと準備を進めておくのがおすすめ。
よくあるトラブルとして、次のようなものが挙げられます。
- クルマを引き渡したのに入金が無い
- 遠方までクルマを配送できない
- 必要書類が揃わず、名義変更ができない
- クルマの引き渡し後、不具合を指摘された
- クルマの引き渡し後、値引きを要求された
- 代金を支払ったのにクルマが届かない
- 必要書類が揃わず、名義変更ができない
- 事前情報と実際のクルマの状態が異なる
- メーター戻しなど、悪質な改ざんや隠ぺいがあった
- 購入後すぐに故障した
クルマの個人売買は、さまざまなリスクを伴う取引です。
トラブルで嫌な思いをしたり、損をしないためにも、契約前にしっかりクルマの状態を確認しておく必要があります。
また、実際にトラブルが起きてしまった場合は、どちらがどのように負担するのかを、契約書に明記しておくのも忘れてはいけません。
さいごに
クルマの個人売買は、売る側は買取相場よりも高く売却できる可能性があり、買い手側は中古車相場よりも安く買える可能性のある取引方法です。
でも、手続きが面倒だったり、金銭トラブルが起きやすいというリスクがあります。
スムーズに取引を進めるためには、
- 取引の流れ
- 必要書類
- よくあるトラブル事例
を押さえておくのがおすすめです。
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