そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば、中古車買取査定で、査定士が重点的にチェックするポイントが分かります。
愛車を売却しようと思ったら、買取業者にクルマを査定してもらうことになります。
査定によってクルマの買取金額が決まりますが、売る側からしてみれば「クルマのどこを見て価格を決めているのか」というのは気になるポイントではないでしょうか。
査定をするのは、各買取業者の査定士です。
査定にかかる時間は約30分ほどですが、査定士は業者ごとに決められたチェック項目を確認して、クルマの買取金額を決めています。
果たして査定士は、どんなポイントをチェックしているのでしょうか。
査定で見られるポイントを知っておけば、事前に対策しておくこともできますし、買取価格を上げてもらうための交渉もしやすくなります。
今回は、中古車の買取査定で査定士が必ずチェックしているポイントについて、詳しく解説します。
中古車の買取査定で必ずチェックされるポイント
査定士が中古車を査定する際、重点的にチェックするポイントは決まっています。
短い時間でクルマの価値を評価するために、買取業者ごとにチェック項目が定められているんです。
多くの中古車買取業者では、日本自動車査定協会が定めている「中古車査定基準」を基に、独自の査定基準を設けて査定をしています。
各中古車買取業者の買取基準はちゃんとマニュアル化されているため、誰が査定してもほぼ同じ査定額になるようになっています。
マニュアル化されているということは、チェックされるポイントが決まっているということです。
査定を受ける前に対策しておけば、査定額をアップすることができるかもしれません。
査定士が中古車を査定する際、重点的にチェックするポイントは主に7つの項目です。
- クルマの基本情報
- 外装の状態
- 内装の状態
- 修復歴
- エンジン
- 足回り
- 付属品
それぞれ詳しく解説していきます。
クルマの基本情報
クルマの基本情報とは、車種・年式・走行距離・グレードといった情報のことです。
こうした情報は、実際にクルマを査定する前の問い合わせや打ち合わせの段階で、買取業者に伝えておくのが一般的です。
車種や年式によって、買取相場はおおまかに決まっているため、概算の買取金額を事前に知ることができます。
車種
人気のない車種に高い査定額を付けてくれる査定士は、まずいません。
中古車として高く売れる車種ほど、高く買い取ってもらえる可能性があります。
ミニバン・ハイブリッドカー・軽自動車など、人気の車種ほど買取金額が高くなる傾向にあります。
また、高級セダンなどのトレンドに左右されにくい車種も、高く評価される場合が多くあります。
年式
年式が新しいクルマほど、高く買い取られる傾向にあります。
特にディーラーで下取りしてもらう場合は、新車登録から10年以上経っているクルマは値段が付かないこともあります。
最近のクルマは性能が上がっているので、10年程度で壊れることは少なくなりましたが、年式が古くなると自動車税がアップしたり、部品を交換する必要が出てくるため、査定額が下がる傾向にあります。
基本的に、クルマは早く売れば売るほど高額査定になると考えておいて良いでしょう。
すべての車の年式は、毎年1月1日に更新されます。
つまり、どの車も毎年1月1日になると1年歳を取るのです。
年式が1年変わるだけで、クルマの買取査定額は大きく下がってしまいます。
クルマを売却しようと思ったら、年を越す前に査定に出すのがおすすめです。
走行距離
一般的に、1年間の平均的な走行距離は普通車で1万km、軽自動車で8000km程度と言われています。
平均走行距離を大幅に超えているクルマは、査定額が下がる傾向にあります。
反対に、走行距離が少なすぎるクルマも査定額が下がりがちです。
なぜなら、クルマはある程度動かすことで良い状態を保てるからです。
走行距離が少なすぎるということは、放置されていた可能性があるため、エンジン系統や駆動系に何らかの不具合があるかもしれないと判断されてしまうことがあります。
グレード
一般的に、グレードが高いほど査定では高評価となります。
同じ車種でも、グレードが違えば装備品や内装が違ってきます。
グレードが高いクルマになると、レザーシートが標準装備されていたり、エンジンの排気量が大きくなったりします。
注意したいのは、ガソリン車は排気量が大きくなると燃費が悪くなってしまうため、車種によってはグレードが上がると人気が落ちるものもあります。
外装の状態
ここからが、査定員が実際にクルマをチェックして査定する項目です。
査定士が外装をチェックする際は、クルマの周囲をぐるりと1周しながら、気になった個所を詳しく見ていくのが一般的です。
外装状態は、主に次のようなポイントがチェックされます。
ボディカラー
まずはボディカラーがチェックされます。
車種によって人気のボディカラーは違いますので、査定額に影響する重要なポイントです。
当然、人気のボディカラーほど高評価となります。
一般的に、ブラック・シルバー・ホワイトなど、流行に左右されにくいカラーが人気色になっています。
キズやヘコミ
クルマに乗り続けていると、自然とあちこちにキズが付いてくるものです。
走行中に飛び石が当たったり、ドアノブ部分に細かなキズが付いてきます。
あくまでも目安ですが、
洗車キズ
うっすらとした擦りキズ
日常的な仕様で付いてしまうキズやヘコミ
飛び石キズやヘコミ
2~3センチ以上の大きなキズやヘコミ
サビになるようなキズ
無数のキズやヘコミ
と考えておいて良いでしょう。
クルマは屋外を走行するものなので、日常的な運転で付いたと思われるキズやヘコミは、査定にほとんど影響しないと考えておいて大丈夫です。
ただし、1センチ以上のキズやヘコミのあるクルマは、買取査定でマイナス評価を受けてしまいます。
高額査定をしてもらいたいからといって、査定直前に車体のキズやヘコミを修理しても、かえって修理費用の方が高くついてしまう場合があります。
キズやヘコミがあっても、そのままの状態で査定に出すのがおすすめです。
各種パーツの動作
ドアの開閉やパワーウインドウの動作が正常かどうか、チェックされます。
また、ヘッドランプやテールランプ、ウィンカーが問題なく点灯するかも、査定時にチェックされるポイントです。
特に注意して見られるのが、クルマの下回りです。
オイル漏れやにじみがある場合は、パーツの劣化や何らかのトラブルが発生している可能性があるため、念入りにチェックされます。
内装の状態
内装でチェックされるポイントは、主に汚れです。
シートやフロアマットの汚れは、査定士が必ずチェックする重要なポイントです。
もしも交換しなければならないようなひどい汚れがある場合、査定額が減額されてしまう可能性があります。
また、タバコやペットのニオイも必ずチェックされます。
ニオイの染みついたクルマは、クリーニングしても完全に取り去ることが難しいため、査定額に影響が出てきます。
車内の汚れ
シートに食べ物や飲み物をこぼしてしまうと、シミになることがあります。
また、タバコの焦げ跡や穴が空いたシートだと、間違いなく減額されてしまいます。
フロアマットが汚れている場合は、事前に洗車しておくだけでも印象は良くなります。
車内のニオイ
買取査定では、タバコのニオイやペットのニオイが残っているクルマは、査定額がマイナスになる可能性が非常に高くなります。
その理由は単純で、売れにくいからです。
ニオイが染みついていることを理由に、購入が避けられたり値引きを要求してくる購入希望者もいるため、車内にニオイが残っているクルマは買取査定でマイナス評価されてしまいます。
具体的に、買取査定でどれだけマイナス評価となるかはケースバイケースです。
ニオイに関する明確な査定基準があるわけではないので、査定士の印象や判断されてしまいます。
買取査定に出す2週間ほど前から、車内での喫煙を控えたり、車内をキレイに清掃しておけば、マイナス評価を避けられる可能性があります。
カーナビやオーディオ類
純正カーナビやオーディオが搭載されている場合は、不具合が無いかチェックされます。
社外品が取り付けられていたとしても、プラス評価されることはあまりありません。
もしもカーナビやオーディオ類が取り外されている場合は、マイナス査定になることがあります。
修復跡のチェック
査定士が車の査定で一番時間をかけてチェックするのが、修復跡についてです。
修復歴車とは、事故や災害などの理由で、クルマの骨格(フレーム)部分を修復または交換したクルマのことです。
修復歴車の定義は、
- 日本自動車査定協会
- 自動車販売協会連合会
- 自動車公正取引協議会
の3つの組織によって、1997年に統一基準が定められています。
フレームを修復したり交換したクルマは、まっすぐ走る機能や安全性能に何らかの影響が出てくる可能性があるため、買取価格が大きく下がってしまいます。
エンジンのチェック
エンジンで特にチェックされるポイントは、音やエンジンオイルについてです。
エンジンをかけた際に異音がしないか、オイルやバッテリーの状態は正常かといった点をチェックされます。
特に、エンジンルーム内のオイル漏れがあると、査定額がマイナスされる可能性が高くなります。
査定前にボンネットを開けて、エンジンルームの状態を確認しておくのがおすすめです。
また、エンジンルーム内に刻印されている車台番号も必ずチェックされます。
車検証にも車台番号が乗っていますが、盗難車などで車台番号が改ざんされるケースがあります。
車台番号に改ざんがあった場合は、買取を拒否されることがあります。
足回りのチェック
足回りでは、主にタイヤやホイールの状態、オイル漏れの有無などがチェックされます。
タイヤ
一般的に、買取査定ではクルマに装着されているタイヤの溝の深さは、1.6㎜以上あるのが基準とされています。
タイヤの溝が1.6㎜以上あれば、査定額が減額されることはまずありません。
逆に、タイヤの溝が5㎜以上ある場合は、プラス査定される場合があります。
ほかにも、タイヤにひび割れや偏摩耗(片減り・段減り)がある場合は、タイヤの溝が1.6㎜以上あっても、減額対象となることがあります。
もしもタイヤの溝が1.6㎜以下だったとしても、新品に交換する必要はありません。
新品に交換すれば査定額は上がりますが、プラスとなる金額以上にタイヤの交換費用がかかってしまいます。
付属品のチェック
クルマを新車で購入した際は、取り扱い説明書や保証書が必ず受け取ります。
12か月点検や24か月点検などの法定点検を受けると、定期点検整備記録簿を渡されます。
こうした書類は、普段ほとんど必要になることはありませんが、買取査定ではとても大切な書類です。
ほかにも、クルマにはスペアタイヤやスペアキーが用意されているものもあります。
書類
- 取り扱い説明書
- 保証書
- 定期点検記録簿
があれば、査定額がアップする可能性が高くなります。
特に定期点検記録簿には、「いつ」「どこで」「どんな」整備を行ったかが記録されています。
そのため、記録簿を見ればこれまでにどんなメンテナンスを行ってきたかを簡単に知ることができます。
消耗品やエンジンオイルの交換時期も知ることができるので、次の交換タイミングを予測するのにも便利です。
いわば定期点検整備記録簿は、クルマの履歴書やカルテのような役割を持ったものなんです。
こうした書類がちゃんと揃っている中古車は、買取査定でプラス評価されます。
付属の装備品
大抵のクルマには、純正パーツとして
- スペアタイヤ
- 工具セット
- スペアキー
- オーディオ
などが搭載されています。
こうした純正パーツや付属品が無い場合、マイナス査定となる可能性があります。
もしも純正パーツを取り外して社外品を取り付けている場合は、買取査定の際に純正パーツを積んでおくだけでも評価は良くなります。
クルマの状態をチェックしただけでは、買取金額が決まらない理由
査定士は、このようにさまざまな項目をチェックして、クルマの買取金額を決めます。
多くの中古車買取業者で、同じような査定基準がマニュアル化されていますが、実際の買取金額は買取業者によって大きく違ってくることがあります。
その理由は、中古車買取業者によって買い取ったクルマの売却方法に違いがあるからです。
中古車販売店は、ミニバン専門の中古車販売店やカスタムカー専門の中古車販売店など、店ごとに得意な車種があります。
そのため、一般的には不人気と思われている車種でも、特定の買取業者に依頼すれば相場よりも高く売れることだってあります。
こうした中古車の流通ルートや、買取業者ごとの得意とする車種の情報を知っておくだけで、お得にクルマを売却することができるんです。
そうは言っても、数ある中古車買取業者の中から、愛車を一番高く買い取ってくれる業者を探し出すのは骨の折れる作業です。
そこでおすすめなのが、インターネットの一括査定サイトを利用する方法です。
一括査定サイトとは、車種や年式、走行距離などの必要事項を入力するだけで、複数の中古車買取業者に一括で査定を依頼することができるサービスです。
自分で複数の買取店へクルマを持ち込んで査定してもらうよりも、効率的に高額買取してくれる業者を探すことができます。
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さいごに
中古車買取査定で、査定士が重点的にチェックするポイントは複数あります。
でも、実際の査定にかかる時間は、短い場合で約10分、長い場合でも30分程度の場合がほとんどです。
短い時間で多くのチェック項目を確認しなければならないため、査定士が見落としてしまう項目だってあるかもしれません。
愛車を少しでも高く売りたいと思ったら、できるだけ日ごろから洗車やエンジンオイルの交換などのメンテナンスを心がけておくのがおすすめです。
日々クルマを査定している査定士から見れば、そのクルマが大切に乗られてきたクルマかどうかはすぐに分かります。
大切に扱われてきたクルマは、意外なところでプラス評価されることが多くあります。
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